怒りと孤独感のバランス

加藤諦三さんいわく「人は怒りと孤独の処理で人生を間違える。」だそうです。
田舎での引きこもり生活から街に出てきて人と関わるようになった今日この頃。この言葉の意味を実感しています。というのは、怒りや孤独感を感じる原因は、他人とのコミニケーションや人間関係が大きく関わってくるからです。

結局のところ、人間関係

他人と関わると怒りが生まれ、関わりをやめると孤独感に襲われます。怒りと孤独感のバランス。人間はこのバランスを取りながら生きていかなくてはなりませんが、それはとても難しいことです。
1人でいることが耐えられない人もいれば、人と関わるとすぐに疲弊してしまう人もいるでしょう。
「自分に対する怒り」といったものもあるかもしれませんが、結局それは人と比較して自分はダメだという思い込みから来る怒りなので、他人の存在が怒りを生み出す原因となっているのではないでしょうか。
他人といると疲れてしまう人は、私のように怒りが強い場合があるかもしれません。人と比較して自分はダメだと思い込む怒り(負のエネルギー)で疲れてしまうのです。
逆に、人と関わってないと寂しくて死んでしまいそうな人もいるでしょう。不安の根底にも怒りがあることが多いと思います。寂しさを紛らわせる道具として他人を使おうとしたり、怒りを他人にぶつけてしまうと、人は離れていってしまいます。
時間に追われ、多忙な毎日を過ごす現代人にとっては、イライラせずに孤独を感じることなく毎日を生きていくのは難しいことなのかもしれません。

若い頃の怒りが少なくなっている話

少し話が逸れますが、自分も若い頃は怒りに満ちていました。「どうして自分はこんなこともできないのか」「もっとやれるはず」「もっと努力すれば」と、自分に対する怒りでいっぱいでした。なんでそんな自分に対して怒っていたのか。今になって思えば人間関係や家庭環境からくるストレスもあったと思いますが、若い時期は怒りを溜め込みやすいものだと思います。主にホルモンバランスの影響でしょう。
もしこの文章をご覧になっている若い方がいれば、そんなものだと思って10年くらい過ごしてみてください。多少感覚が異なってくるかもしれません。
30代になって何もできない自分になってしまいましたが、怒りの感情はなく、そこにあるのは「できなくて悲しい…」といった哀愁みたいな感情だけです。出来ない自分をある程度認めつつも、できないので悲しい。それが大人になるということなのかもしれません。知らんけど。
怒りは自分の外に発散したいと思うエネルギーです。若いうちは怒りの感情を持ちやすく、それは行動するエネルギーにもなります。ある面では良いことですが、怒りの感情をモチベーションに行動してしまうと失敗することが多いし、成功しても長続きしなかったり、気持ちの良い成功体験を得られなかったりすることが経験としてあります。ですので、人はこの怒りの感情とうまく付き合っていく必要があるように思います。

自分との関わり方、他人との関わり方

怒りと孤独感の生まれる原因は、他人との関わり方と自分との関わり方にあると考えています。
先程述べたように、怒りが生まれる原因は他人にあります。人と一切関わらずに快適に生活できれば怒りの感情はほぼ無くなるでしょう。しかし、そんな生活に人は耐えられません。孤独感に襲われて、生きている実感が湧かなくなってしまうのではないでしょうか。
怒りの原因もないのに辛くなる。これは自分との関わり方に失敗しているからだと思います。
このように、他人との関わりに失敗すれば怒りを生じ、自分との関わり方に失敗すれば孤独感が生まれるのではないのかと考えました。
逆に、他人や自分との付き合い方に成功すれば、人生に良い影響を与えます。
他人と心が通じたり、良いコミニケーションが取れたと思う時、人は喜びを感じます。また、孤独な時に自己と深く向き合うことができれば心は癒されていきます。

  マイナス  プラス 
 他人との関わり 怒り喜び
自分との関わり孤独感癒し

怒りや孤独とどのように向き合うか

怒りの解消:ストレスを減らす工夫をする

具体的には、よく睡眠をとって生活リズムを整える。運動する。嫌いな人と距離をとる。やばそうだったら医者にいって薬の力を頼るなどです。とにかくストレス溜めないよう心がけ、工夫する必要があります。
若い頃は焦ったり、イライラして眠れない毎日を過ごしていましたが、岩手や沖縄の田舎で生活をして5年近くたって、イライラが減ってきたなと実感できるようになりました。ストレスを溜めない生活を心がけることで、イライラや落ち込み、感情の起伏が少なくなって、何とかギリギリのラインで生きているのが現状です。元気になるまでは、まだ少し時間がかかるかも知れません。

他人との関わり方:お互いに喜び会える人や環境に出会う

お互いに分かり合える人に出会えることは、素晴らしいことです。また、自分の居心地の良い場所を見つけて、そこに関わっていくことで心の支えになります。
現在は、転職して地元の那覇に来て、休日に中学校の同級生とお散歩することが唯一の楽しみです。おじさんが2人で散歩する「おっさんぽ」だねとか言いながら那覇の町を徘徊しています。仕事は辛いですが、週末彼に会うことで何とか人間性を保っている状態です。
彼のように気の合う人や、ウマの合うコミュニティに積極的に出会っていきたい気持ちはあるのですが、30代になって新しい友人が出来にくくなっていると感じます。他人への興味や、新しいコミュニティに飛び込む気力が薄くなってきているので、そこは頑張っていきたいところです。

自分との関わり方:自己理解を深め、本当の意味で自分に正直になる。

本当の意味で、自分を大切にできたらと思います。自分のことを良く理解して、自分を労ったり、時には独りで何かに没頭することで達成感を感じて生きていきたいです。
ここ数年は田舎でぼーっとしながら、自分は何がしたいのか、何をしている時が幸せか、などと考える時間を多く持つことが出来ました。メンタルを回復させる良い時間を過ごせたと思っています。
また人の多い、騒がしい町中に戻ってきてしまいましたが、かつて住んでいた田舎の山や海を思い出しながら、自分を取り戻す時間を作るように心がけたいです。


いい人に出会えれば、孤独な時間も大切に出来るそうです。
自分も周りも大切にして、生きたり生かされたりするのがハッピーですね。
なかなか難しい現代社会ですが。なんとかしたいです。
以上

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